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弱い者いじめ

正義を通すのは大変

貴方の隣人が凶悪犯罪を起こし、自宅周辺ではメディアスクラムが起きて貴方も多大な迷惑を被ったとする。 さあ、貴方はどこに抗議の電話をするか。 恐らく大抵の人は隣人と答えるだろう。 少なくとも、「マスコミにもっと節度があれば」よりも先に「隣人が凶悪犯罪を起こさなければ」と思うだろう。 本当は悪いのはマスコミなのだが、マスコミに抗議をしても取材を控えてはくれないだろうから、隣人を追い出す方が手っ取り早いということだろう。

同じような状況をもう1つ挙げる。 学校のクラスにおいて、1人のへまでクラス全員が連帯責任を負わされたとする。 ここでも、他の生徒の文句は連帯責任を言った先生ではなくへまをした生徒に向かうだろう。 先生に文句を言っても聞いてくれそうにないから、へまをした生徒に怒りを向けるということだ。 勿論、今こんなことをいう馬鹿な教師がいれば、モンスターペアレントをちらつかせてやれば良いのだが。

イラク日本人人質事件での自己責任論とか、青少年健全育成条例での深夜徘徊の禁止とか、似たような問題は数え切れない。 本当に悪い相手は、テロリストとか暴力団とかどうにもならないから、危険な場所に行く被害者も悪いことにしてしまう。 このように、強い立場と弱い立場があって、本当は強い立場が悪いのだが、そちらがどうにもならないので弱い立場を攻撃するという例が、愚民社会には結構ある。 しかし、いくら弱い立場を潰す方が手っ取り早くても、強い立場に立ち向かわなければ問題の根本的な解決にはならない。 事のきっかけは弱い立場だったとしても、それで強い立場が動いて発生した迷惑まで弱い立場の所為にされるのだから、彼等もある意味被害者だ。 またいつか同様の問題が起きて、同様に弱い立場が潰されるということが繰り返されるだろう。

そして、忘れてはいけないのが2ちゃんねる利用者による圧力だ。 ある組織の中で犯罪者が出た時に、2ちゃんねる利用者の抗議を突っぱねるか関係者を切るかと言うと、当然楽な後者を選ぶことになる。 「犯罪者は首にされて当たり前」と言われそうだが、これこそが正に「悪には何をしても良い」というネチズムの問題の代表であって、2ちゃんねる利用者の活動があまり問題にされない原因だ。 犯罪者は何が何でも解雇すべきというのも、犯罪者が出た組織には手段を選ばず圧力を掛けるべきというのも間違いである。 味をしめた2ちゃんねる利用者はますます調子に乗って、これからも彼等の圧力に屈する企業・団体は続出するだろう。 ネットの登場によって、犯罪者が出た組織はマスコミへの対処をするだけでなく、2ちゃんねる利用者まで満足させなければならなくなってしまった。 彼等に打ち勝てるのは、彼等の誹謗・中傷に流されない人だけを相手にした商売、すなわち「客を選ぶ商売」で経営が成り立つような商売だけで、そんなことができるのは金持ち相手の「会員制」が頭に付く商売くらいだ。 それ以外の立場の人は、愚民大衆を納得させるまで組織を切らざるを得ない。 愚民相手に商売を行う者の哀しい宿命である。

類似の例は沢山

差別やいじめも、実は同じような構造がある。 この場合、強い立場は社会全体で、弱い立場は差別を受けている人だ。 貴方は差別するつもりはなくても、その人と付き合うと貴方までも差別の対象にされてしまう。 愚民社会を相手に戦うのは大変だから、差別を受けている人とは付き合わないことにしてしまう。 学校でのいじめはそれに加えて、被害者に転校を迫る(つまり、学校は加害者に立ち向かうのを諦め、被害者を追い出して終わりにしようとする)ということも起こる。

庶民同士の足の引っ張り合いも、強者を落とすよりも弱者を落とす方が可能性があるという点では似たものがある。 大金持ちなんてもはや自分の考えが及ぶ範囲になくて、目の前にいる公務員を落とそうとする庶民。 分かりやすい例として、知事になって年収が3億円から3,000万円に「減った」橋下徹よりも、平均年収が1,000万円にも届かない大阪府職員に嫉妬するという、橋下の支持者が挙げられる。 そして、強者増税をすると海外に逃げられてしまい、更に海外逃亡を法規制するという訳にも行かず、逃げられない庶民に対して増税することで税収増を図る政治家。 目的を達成する為になるべく楽な手段を選ぶというのは、普通は悪いことではないのだが、ここで述べたような問題に対しては楽な手段を選んではいけないのである。

強い立場がどうにもならないと認めてしまうと、家族も制裁を受けるから犯罪は止めましょう、などという変な理屈が罷り通ってしまったり(家族への制裁もまたいけないこと。してはいけないことは、それで家族が制裁を受けなくてもしてはいけない)、深夜に悪が多いのが当たり前になり、それを改善しようとする動きが起こらなくなってしまったりと、色々とまずいことが起きる。 面倒でも、強い立場が問題ならそれに立ち向かわなければならない。 弱い立場に責任を全部押し付けて終わりにしてはいけない。 特に政治家が強い立場に立ち向かうのを諦め、弱い立場に負担を掛けて目的を達成しようとするのは大問題だ。 ここでもやはり「下を見ず上を見る」と言うことにしよう。

2010年7月31日 救世主かける様(http://gumin.xxxxxxxx.jp/)

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