生きることは苦しみ

楽しみはほんの僅か

人生で、楽しみと苦しみはどちらの方が大きいだろうか。 一部の金持ちを除いて、殆どの人は苦しみの方が大きい。 平日の場合、一日の内概ね睡眠と仕事がそれぞれ1/3ずつ、仕事以外の日常行為と自由時間がそれぞれ1/6ずつだ。 実際は残業や通勤時間等で自由時間はこれよりも少なくなる。 仕事なんて基本的には苦しみだし、仕事以外の日常行為だって少なくともやりたいものではないから、楽しみになり得る時間は一日の内の1/6以下だ。 時間だけで見れば明らかに苦しみの方が大きい。

仕事は苦しみにしかならないとは限らないと言っている奴はただの馬鹿である。 まずやりたいことと仕事が一致していなければならないし、そうであっても金を取るからには責任が付き纏う訳で、おちおち楽しんではいられない。 仮に楽しみがあったとしても、たかが知れているのである。 宝くじで3億円が当たったら皆仕事を辞めたいと言うし、中東のどこかにある、巨額の石油収入で死ぬまで国が面倒を見てくれるような国ではニートが増加しているという。 これが現実だ。

よく言われるのが、苦しみの中に楽しみがあるから楽しい、というものだ。 これは実際に人間はそう感じてしまうから、こんなことを言う人が出て来ても無理はないのだが、それは自分に騙されているということだ。 喉がからからに渇いた時に水を飲んだら確かにその時は快楽だ。 しかし、飲んでいるものは所詮水に過ぎない。 人間は、苦しみの中で少しでも楽しみがあれば、それが今までの苦しみに対して割に合わなくても、実体以上に楽しく感じてしまうものなのだ。 これは、今までに10万円損していても1万円得すると喜んでしまうギャンブルにはまる奴の感覚と同じだ。 こう言われて、それでも良いと言うのならもう捧げる言葉はないが、そういう貴方は一生幸せにはなれないだろう。

仕事の苦しみ

仕事は生活で最優先されなければならないものだが、前述の通り最大の苦しみでもある。 最近は、正社員は過労、非正社員は低賃金とどちらにしても労働条件は極めて悪くなっている。 タレントや高級クラブのような一部の「楽して儲かる職業」を除いて、一般に労働に対する賃金は割に合わない。

ニートの増加が問題になっているが、彼等は単なる無気力なのではない。 これだけ労働条件が悪ければ、働く意欲をなくすのも当たり前だ。 それで働かなくても親の臑齧りで食べていけるのなら、それに対する恥とか、本人がそうでなくても周囲が恥じて本人に働くようにさせる圧力に屈しなければ普通に臑齧りを選ぶ。

このような現状に対して、親はニートを家から放り出せと言う愚民がいる。 このような連中は、自分が苦しんできたから他人にもそれを味わわせてやろうと考えているので、こんなことを聞いているといつまで経っても社会は良くならない。 そしてこのような意見が出て来ること自体が、生きることは苦しみという証明でもある。 すべきことは、ニートを社会に放り出して苦しませることではなく、逆に人生の苦しみを減らす、すなわち労働条件をもっと良くするように法整備をすることなのだ。 勿論、こんなことは財界の言いなりになっていれば出来る訳がない。

建前はもう止めよ

外国ではどうなのかは知らないが、日本人は本音と建前を使い分けると言われる。 金の問題なんかもそうだ。 建前では金が全てではないなどと言いつつも(自分の適正年収を調べるサイトにすら見られる)、現実は趣味も含めて何をするにも金がないとやっていけないし、金がなくても出来る楽しみなんて限られているし、それもたかが知れている。 建前を言う人だって勿論こんなことくらい分かっているから、そう言いつつも宝くじを買ったり、株やアフィリエイトで大儲け出来るとか書かれた広告に飛び付いたりするというおかしな光景が見られる。 そして、この建前を破ったのがあの堀江貴文だった(彼はただの馬鹿だったが)。

生きることについても本音と建前で、表向きには生きる喜びとか楽しみとか幸せとか言っているくせに、そんな連中だって自分自身も生きていてもろくなことになっていない。 昔はそれでも何とかなったのかも知れないが、これからはグローバリゼーションにより一般庶民の生活はますます苦しくなることが予想される。 建前で固めるのもいい加減限界に来ているのだ。

最近は、学校で生徒に職場体験をさせるなどということが行われているが、それでは当たり前だが表向きのことしか分からない。 いざ本当にそれで食べていくとなるとどんな苦しみが待っているか、どんな汚いことをせねばならないかなんて教えて貰えない。 彼等もいつかは現実を知る。 それが遅れれば遅れる程、落胆は大きくなるのだ。

子供には「少年らしい」とでも言うべきステレオタイプな子供であることを求める連中がいる。 具体的には、彼等は子供には純粋で夢を追い続けるような子供であることを求めている。 そんな連中にとって、子供を自分の理想通りにしておくには現実を言う訳にはいかない。 だから建前を言って子供を騙そうとする。 こんな愚民がいることも、いつまでも本音と建前がなくならない原因の1つだ。

嘘を吐くのはいい加減に止めよ。 子供には早くから現実を教えよ。 生きることは苦しみだと素直に認めて、どうすればその苦しみを減らすことが出来るかを考えよう。

2008年10月5日 救世主かける様(http://gumin.xxxxxxxx.jp/)

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