TBSの津波警報の問題

問題なのは売国ではなく地方蔑視

如何にもネット右翼らしい話題なので取り上げることにする。 2010年2月28日、チリで発生した大地震による津波が日本に到達するとして、どこのテレビ局も一日中津波警報の地図を画面右下に表示させていた。 アニメの上に地図が表示されたとして不満を言っているオタクもいたが、これはどうでも良い。 問題は、その中で(少なくともNHKと東京キー局の中では)TBSだけが唯一日本地図から対馬を省略していた、という話である。 その時の画面は検索すれば直ぐに見つかるから各自で見てもらいたい。 例によって、TBSは売国というネット右翼による批判が続出している。

結論から言えば、TBSが対馬を省略していたのは悪いことだった。 故意であれば論外だし、過失であってもテレビの役割を考えると看過できることではない。 対馬には注意報すら発表されていなかったから結果的には何もなかったのだが、表示がなければ警報・注意報があるともないとも言えない。

しかし、TBSは売国で対馬を韓国領だと思っているから省略したという批判は当たらない。 その地図を見れば分かるが、北海道の礼文島と利尻島も省略されている。 従って、売国だから対馬を省略したのではなく、離島だから省略したと考える方が妥当だ。 つまりこれは、売国の問題ではなく東京キー局による地方蔑視の問題なのだ。 沖縄や小笠原諸島はよく知られているし、台風情報なんかでもしばしば目にするから省略することはないだろうと考えることができる。

ブログや2ちゃんねるのスレッドをいくつか見てきたが、礼文島と利尻島も省略されているという指摘は殆どなく、あっても完全に無視されている。 恐らく彼等は、それらの島は存在自体も知らないから、指摘があってもパッとしないのだろう。 ネット右翼だからこそ、対馬に(だけ)は直ぐに反応できたのだ。 もし対馬が省略されていなければ、他の離島が省略されていても殆ど話題にならなかったに違いない。 ネット右翼でなくて、純粋に省略したことを批判している人も、礼文島と利尻島に気付いていなければ、その人はネットの情報そのままに動いている人ということだ。

ということで、TBSやBPOに意見を言うのは良いが、言うなら売国ではなく地方蔑視と言え。 それから、言った限りはマスコミによるありとあらゆる地方蔑視にも目を光らせよ。 そこまで言うかと思った貴方は、ネットを盲信していて何が問題なのかをよく分かってないということだ。

それにしてもいつも思うのだが、それだけのエネルギーをもっと有効利用できないものだろうか。 例えば、自らの企業に対して待遇改善を求めるとか、税金逃れの為に海外へ逃亡する企業や金持ちをもっと批判するとか。 誰々が売国だとか、ネット発の活動はしょうもないものばかりである。(2010年3月1日)

ネット右翼の矛盾

2010年12月22日の津波警報で、日本テレビが小笠原諸島を省略していた(今度はそこに津波警報が出ていたというのに)ことがネット上では殆ど問題にならなかったのを見て、ネット右翼のいい加減さに呆れつつ、再びこの問題を調べていたら、今更ながらTBSの回答を見つけたので追記しておく。 津波警報が真ん中に テレビ画面表示に不満続出より引用。

「当社の場合、9つの島嶼部については、地図の見易さを優先し、警報・注意報が出た所だけ島の形が表示されるようになっています。このため今回のケースでは、警報・注意報が出なかった『利尻島・礼文島』と『壱岐・対馬』については、表示しませんでした」

という訳で、売国なんかではなかった模様。 しかし、警報・注意報があるともないとも言えないのは困る。 実際、前述の日本テレビのようなケースもあるのだから、やはり島民のことを考えてTBSは日本地図全体を表示すべきである。 そして、ネット右翼はそのエネルギーを、マスコミが売国とか我が身に直接関係ないことに使うのではなく、誰でも遭う可能性のあるマスコミの過剰な取材・報道とかに対する抗議・スポンサー問い合わせに使え。(2011年1月10日)

2010年3月1日、2011年1月10日 救世主かける様(http://gumin.xxxxxxxx.jp/)

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